軟質塩ビの軟化点、引火点、燃焼点(燃焼温度)、発火点

軟化点  
軟質塩ビの軟化点は約60〜100℃です。
通常の使用条件下で塩ビが柔らかくなる温度を指します。この温度に達すると、軟質塩ビは柔らかく、曲げや成形が容易になります。
具体的な軟化点は、使用される可塑剤や他の添加剤、製造方法などによって異なることがあります。
また、軟化点を超えていくと可塑剤(柔軟剤の様なもの)の効果が失われて、塩ビ本来の硬質な材料としての特性が優勢になります。

引火点  
軟質塩ビの引火点は約200℃〜250℃です。
引火点とは、液体や固体が気化して可燃性の蒸気を発生させる温度のことを指します。
軟質PVCは固体として使用されることが多いため、引火点は固体の温度範囲で示されます。
この温度よりも高温になると、軟質PVCから可燃性の蒸気が発生する可能性があります。

燃焼点(燃焼温度)  
軟質塩ビの燃焼点(燃焼温度)は約380℃〜500℃です。
燃焼点とは、物質が点火源なしで自己燃焼を開始する温度のことを指します。
軟質塩ビは高い温度が必要なため、自己点火が起こる可能性は低く、外部の点火源がない限り自動的に燃焼することはありません。

発火点  
軟質塩ビの発火点は約455℃です。
発火点とは、物質が自己点火して持続的に燃焼を開始する温度のことを指します。
軟質PVCは高温に達すると自動的に燃焼を始める特性を持っています。
そのため、外部の点火源なしで十分に高温に加熱されると、軟質PVCが自動的に燃焼し始めます。

軟質PVCは一般的に可燃性がありますが、他の材料と比べて高い温度が必要なため、自己点火や自動的な燃焼は一般的には起こりにくいです。
また防炎性能を有したタイプは仮に火が出たとしても自己消化性を有している為に燃え広がりにくいです。
ただし、環境や状況により燃焼が起こる可能性があるため、火気の取り扱いには十分な注意が必要です。
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