糸入ビニールの特徴
さらに帯電防止や静電防止といった機能性だけでなく、他に様々な機能性を付与できるという特徴があります。
それも万能ではなく、フイルム単体では引っ張ると伸びる、暑さ、寒さで伸縮が起きやすいので寸法安定性があまり良くないや、刃が入ると切れやすく、切れ目から裂けやすいという様な弱点があります。
そこで、クレネットというポリエステル糸を格子状にした基布に対して透明フイルムでサンドしてラミネートをして一体化する事で、ポリエステル糸の特徴である伸縮性が少ない、切れにくいという特徴で軟質塩ビフイルムの弱点を補う事が出来ます。弱点としては、静電気を帯びやすいです。
これらの素材を合わせる事で、軟質塩ビの特徴を活かしつつも弱点を補うように格子状の糸をいれたものが糸入ビニールの最大の特徴となります。
この格子が粗すぎると、視認性は上がりますが強度や寸法安定性が落ちたり、細かいと視認性が落ちるが強度が上がるという事になります。
身近なところだと、建築物で鉄骨や鉄筋とコンクリートを組み合わせて強度を上げる事に似ていますね。